駄洒落かと思いきや


 チルノとジョルノを引っ掛けた単純な駄洒落かと思いきや、氷のスタンドのギアッチョとチルノも引っ掛けてある感じ。
 「根掘り葉掘り」の台詞とか、チルノなら言ってもおかしくないな(笑)。

魔王様ウェルカム

 魔王ルツィエル様、ご来訪恐悦至極に存じます。


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 彼女が来ると、いつも執務室が超ド派手になるんだよなぁ。今回は半分諦めていたので、引けたのは嬉しかった。

 改めて考えてみると、ルツィエルのモチーフは巷で言われているとおり恐らく堕天使ルシファー。最上位のセラフィムから堕天したというエピソードに因んで羽が6枚あるのも多分そこから採られているんだけど、その名前にはルシファーの「Luci」に天使をあらわす「el」という語尾が付いている。
 で、ルシファーが「創造主に従う天使でありながら反逆して天から落とされた」のに対して、ルツィエルは「創造主であり魔郷の王だったが、愛を知るために自分の分身を作り、魔郷を出た」存在だ。つまり、堕天した理由も含めて図式がルシファーの「正反対」になっていて、興味深い。

クーラの髪の色は

 昨日の、デッドオアアライブのクーラについてのエントリで「髪の毛の色とかいちいち細かいなぁ、これだから格ゲーオタは」と言われそうなので(笑)、ちょっと補足しておこう。
 もしこれが、クーラのコスチュームや声とかの話だったら、私はそのまま流したと思う。しかし、髪の色は重要な問題だ。髪の色は、クーラ・ダイヤモンドというキャラクターのアイデンティティに関わるからだ。

 今更だがおさらいすると、クーラ・ダイヤモンドというのはキング・オブ・ファイターズ2000から登場したキャラクターで、最初は敵専用キャラだった。敵方の組織である「ネスツ」によって改造された強化人間である。シリーズ最初の主人公、草薙京の「炎を操る力」を逆転させた、アンチKと呼ばれる能力が移植されており、氷を操ることができる。さらに、非人道的な人体実験の結果、クーラは精神的な成長が阻害されてしまっている。
 この結果──

 栗毛色の髪の、普段のクーラは実年齢に比べて精神的に幼い。彼女の言動は天真爛漫な子供そのものである。場の空気を読まずにアイスを食べて喜ぶし、K'に対する感情も恋愛というより、兄妹のそれである。クーラは自分の置かれている悲惨な境遇が理解できておらず、K'のように捻くれることすらできない。



 しかし、戦闘時になるとそれは一変し、冷酷な戦士としての一面が現れる。かつてのオロチチームのクリスのように「子供が虫の羽をもぐような、精神年齢が幼いゆえの残酷さ」ではなく「人格が戦士に切り替わる」。昨日紹介したKOF12のムービーがわかりやすい。異変を感じ取った瞬間、目つきが変わっている。しかも、各種機械的なセンサーを満載しているマキシマよりも早く、敵の存在に反応している。つまりこれも、ネスツの改造強化の結果だ。



(この初登場時のムービーでは、ダイアナの「声」に反応しているように見える)


 強化人間ゆえの、年齢不相応な無邪気さと、冷酷な戦士としての二つの顔。その二面性こそがクーラのアイデンティティだ。ただの無邪気な子供も、冷徹な戦士も、彼女ではない。二つが切り替わるからこそ、クーラ・ダイヤモンドなのだ。そして、その切り替わりの象徴が「髪の色が変わる」ことなのである。

 なお、誤解のないように付け加えておくが、私はDOAにクーラが参戦すること自体は、昨日も書いたとおり歓迎している。あくまでも、だからこそ残念だ、という話である。