昨日のエントリ関連で


 そういえば、このゲームも重さに悩まされるRPGだったな……。

謎采配

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 54800円なら当時廉価と言っても過言じゃなかっただろうな……と思いつつ読んでいって「最上位機種にだけビデオ端子がない」で草。
 最上位機種にだけないってどういうことなんだ……?

誰得なんだ

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 実写!? お金かけないと悲惨な目に遭うしお金かけるとファイナルファンタジームービーの悲劇が繰り返されるんじゃないのか!?

ドクター・ストレンジVSビースト

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 確かにドクター・ストレンジVSビーストなんだけど、私はこの組み合わせを見ると真っ先に「変人偏屈列伝」を思い出すんだよなぁ……。


変人偏屈列伝 (集英社文庫(コミック版))

変人偏屈列伝 (集英社文庫(コミック版))

コロコロ少年の思い出(16)・「貴方のルールブックは何刷目?」

 今日もクラシックダンジョンズアンドドラゴンズの(ry。
 なお、今回のエントリは、最後の注意書きを必ずお読みいただくようお願いいたします。


ダンジョンズ&ドラゴンズ第4版スターター・セット

ダンジョンズ&ドラゴンズ第4版スターター・セット


 新和株式会社が翻訳発売した日本語版ダンジョンズアンドドラゴンズ。後のメディアワークス版と違い、赤い箱に入ったボックスセットだったそれは、購入した時期によって中身が微妙に異なる。
 最も知られていると思われるのは、訳語が異なることだ。私が持っていたのは初期の版のようで、剣や短剣といった装備の名前がそのまま日本語で書かれていた。これが後の版になると、ダガーやスタッフなどといったカタカナ用語に置き換えられる。悪名高い「スウォード」という言葉が出てきたのもこの版である(Swordの「W」は発音しないため「ソード」が正しい)。

 ところが、改版で変更されたのは訳語だけではなかった。データが変わっていたのである。実は、当時D&Dを遊んでいたプレイヤーが、どっちのルールブックを持っていたかは、簡単な質問を一つするだけで確認が可能だ。
「マジックユーザーの装備可能な武器は?」──この質問に「ダガーのみ」と答えたプレイヤーのルールブックは、比較的古い版である。
ダガーとスタッフと聖水(ホーリーウォーター)と燃える油(バーニングオイル)とスリング」と答えたプレイヤーのルールブックは、新和から発売されたほぼ最後期のルールブックである。

 そう、なんと同じ赤い箱のルールブックなのに、そして当時雑誌などではまったく告知されていなかったのに、内容が微妙に違っているのだ。

 確かにパッと考えて、魔法使いが杖を持てないと言われると、ちょっと違和感がある。メディアワークス版のルールブックのマジックユーザーのイラストはどれも思いっきり杖を持っているし、シャドー・オーバー・ミスタラのマジックユーザーの武器も杖である。しかし当初は、確かにダガーだけだったのだ。
 そしてもう一つ。ウォーハンマーと呼ばれる武器がある。刃の付いていない武器、つまりクレリックでも扱える武器だが、ダメージが1D6で、クレリックの武器としてはよりメジャーなメイスのダメージとまったく同じである。片手用であるのも同じ。当時のプレイヤーたちは首を傾げた。ただでさえ選択肢の少ないクレリックの武器のうち二つを、何故まったく同じ性能にしたのだろう?
 そう思っていたプレイヤーたちは、後の版を見て驚いた。ウォーハンマーがダメージ1D8、両手用の武器に変更されていたからである。これなら、戦士がソードとトゥハンドソードを選ぶ(盾を装備して防御を優先するか、攻撃を優先するか)ように、二つの武器から片方を選ぶ意味が出てくる。
 その意味では、どちらの変更も理に適ったもの、ではあったのだが……。


 この逸話の最大の謎は、一番後に発売された「エンサイクロペディア」を翻訳したメディアワークス版の内容が、どれとも合致しないことなのである。訳語云々は主観もあるだろうが、データに関してはメディアワークス版のものは原文に忠実だ。つまり、英語版のデータが二転三転していることになる。
 メディアワークス版(エンサイクロペディア)では、まず、マジックユーザーの武器は、基本はダガーのみ。杖やスリングや聖水を使えるかどうかは「選択ルール」となっている(つまり赤箱のどのバージョンに準拠するかは選べることになる)。そして、ウォーハンマーのデータは元に戻されている。
 何を意図してのルール変更だったのか。恐らくはバランス調整を意図していたと思われるが、今となっては真相を知る術はない。
 そして私にとっては「TRPGのルールというものは、公式のそれですら突然変更されるものなのだ」というのを初めて知ったのが、この赤箱のルールだったのである。


 ……最後に一つ。今回のエントリの内容は、現在手元にあるメディアワークス版のルールブック以外、まったく裏を取っていない。そもそも私が持っていたのは古い版だけで、新しい版は友人に見せてもらった記憶しかない。このため、内容が一部間違っている可能性がある。今後正しい情報が確認できた場合、適宜書き換える可能性があるのでご容赦いただきたい。特に、ヘヴィクロスボウの時と同様、コンパニオンルールセットでの武器の取り扱いの変更ルールと一部ごっちゃになっている可能性が否定しきれない。せめて緑箱だけでも今手元にあればよかったのだが……。