閲覧注意


 「腹を割って話そう」が、これでも随分理不尽に見えるけど、実は元ネタに比べると遥かに有情という……。
 そして、そこでほっこりしていたところに不意打ちで「アレ」。このメニューを考えた人はちょっと反省してほしい(笑)。

色々な意味で緩くない


 今回も前回のゆりゆりと同様で、ゆるくないゆりゆりだわー、砂糖吐くわー、とか思ってたら凄い話(第4話、第5話)が混ざってて吹いた。
 不意打ちはやめてください!(1日ぶり2度目)

だから私はレッガーができない

ゲーマーズ・フィールド23rd Season Vol.6

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 N◎VAの記事で鈴吹社長がレッガーについてのコラムを書いていた。強さでいえば他のスタイルに譲るが、人気の高いスタイルであると。それはN◎VAを象徴する「一癖も二癖もある悪いやつ」ができるスタイルだからだ、という。
 まさにそのとおりだと思う。それは逆説的に、私がレッガーというスタイルを得意としない理由でもある。
 結論からいえば、カジュアルプレイでもそうではない場でも、私より遥かにレッガーの上手い人がわんさといたのだ。中村やにおさんや黒野くんの日記に出てきた蜂巣さんはその筆頭格だろう。それ以外に、自分の鳥取にもレッガーを得意とするプレイヤーがいた。

 ところで、初心者向けのTRPGの紹介記事などで「自分ではないキャラクターを作って遊ぶことができる」とか「現実世界の自分とは違うキャラクターを自由に作成して遊べる」みたいな説明を目にすることがあるが、厳密にはこれは誤りだと思う。人間は、自分にとって完全に異質な人格を想像し、表現することはできない。TRPGのセッションにおいて、プレイヤーはあくまでも自分の引き出しの範囲でしかPCを作成することはできないのだ。トーキョーN◎VAは、言うなれば「他のゲームでは使えないような様々なバリエーションの引き出しでも使える」ゲームではあるが、自分が持っている引き出しの範囲内に限られる点は変わらないのだ。

 レッガーのロールプレイが上手いプレイヤーは「古今東西様々なジャンルの、悪人がカッコいい数多くの作品に触れる機会を持ち、それを消化し、上手くアレンジして自分の表現として使える」人たちだ。皆、驚くほど沢山の作品を知っている。もちろん、そうでなくてはレッガーをやってはいけないということではない。私の周りでレッガーの上手い人は、結果的にそういう人たちが多いというだけだ。そして、そこまでの引き出しがない私は、むしろ善人として彼らと対峙するスタイルの方が、上手く嵌まるのである。
 なぜなら、善人のキャスト(PC)の目的はシナリオの目的と同じ方向性であることが多いため、シナリオの目的とPCの目的を刷り合わせる必要が少ないからだ。これに対し、レッガーのような悪人のキャストの目的は、シナリオの目的とはベクトルが異なることが多い。シナリオの目的を達成しつつ自分の目的も達成し、自分のキャストを表現しなければならない。往々にして、これにはテクニックが必要になる。
 ところがレッガーの上手い人は、この齟齬をうまーく埋めてくる。シナリオの目的を達成しつつ、自分の目的も達成する。この辺りがさすがと思うところであり、私にはなかなか真似ができない。

 とはいえ、私もレッガーのキャストをひとりも作ったことがないわけではない。

「捨てられた男」(リジェクテッドマン)

 スタイルは「レッガー◎、カタナ、カブキ●」。

 河渡連合の剣客。目つきは妙に鋭いが、やたら周りをきょろきょろ見回す癖があり、どことなく鴉を思わせる風貌の男である。
 元々は三合会に所属していたが、疫病神として組織を追われ、敵であるはずの河渡連合に身を寄せた。悪気どころか自覚もまったくないままに、自分と周りに不運を振りまく。とにかく何事にも間が悪く、自身が直接関わっていなくとも、所属する組織がひたすら失点を重ねてしまう。抗争ともなると、所属組織だけでなく敵にも不運を振り撒くため、半ばそれだけを見込まれて飼われているような人物である。

 実は、前に書いた「カース+ダーティインファイト」を使うキャスト。上の設定は「カース」の演出である。「居合+カース+ダーティインファイト」で触れるだけで相手のアクションランクを2減らして動けなくし、自分が攻撃を受けると「見切り+コミックヒーロー」で避けるという、技能面では割とえげつないキャストだった。
 ──しかし、参加したのはやたら強い全身義体が何人も出てくるようなセッションで、他のプレイヤーも含め、生き延びるために目の色を変えて経験値を湯水のように使う羽目になってしまい、結果として成長しすぎて数回しか出番がなかった(笑)。