子供がまだ食べてる途中です


 富良野と言われると確かに「北の国から」を思い出すけど……りーなの年齢だと知らないだろうな。私も部分的にしか知らないくらいだし。
 そもそも「北の国から」って、あれを見て「ああ、富良野の自然はいいな、行ってみたいな」って思うような作品じゃないと思うんだが(笑)。 

一つだけ異論があるよ


 SVCカオスのギースが強かったこと自体は特に異論はないんだけど……。「レイジングストームを対空に使える」には異議を唱えたい(笑)。
 レイジングストームって、本作も含めて過去作もずっと「無敵が上半身にすらない」「レイジング……ストーム! の『ス』を言い始めるまで攻撃判定が発生しない(発動が遅い)」っていう致命的な欠陥があるんで、対空技に使うのはキツい。SVCカオスでもほぼ連続技専用だったはず。
 しかし、歴代で一度も弱かったことがないと言われる「雷光回し蹴り」がマキシマムなしでキャンセル可能なのは、どう考えてもやりすぎだった……。

「別のエントリで」

 先日、「またの機会に」と書いておきながら放置していたエントリが幾つもあったという話をした。私が時々使うフレーズでもう一つ「別のエントリで」というのもあるので確認してみたら、こちらは「前に別のエントリでも書いたが~」的な文脈で使用している(しかもリンクを貼り忘れている)のがほとんどだったので貼り直した。我ながら不親切なブログだ……。

 という訳で、「別のエントリ」で書くと言いながら書いていなかったエントリがこれだ。

シナリオタイトル「見知らぬ隣人」

 トーキョーN◎VA・Rの黎明期の自作シナリオの話である。


トーキョーN◎VA THE AXLERATION サプリメント クローム・メモリーズ

トーキョーN◎VA THE AXLERATION サプリメント クローム・メモリーズ

  • 作者:鈴吹太郎
  • 発売日: 2014/08/30
  • メディア: おもちゃ&ホビー


 まだアクトトレーラーもハンドアウトもなかった頃にやったセッションで、慣例的に(?)、ペルソナとなるスタイルだけを指定していくやり方をしていた(公式シナリオがそんな感じだった)。
 PC1に相当するのがフェイト(探偵)、PC2がハイランダー(軌道人)、PC3がクグツ(企業工作員)もしくはタタラ(研究者)、PC4が戦闘系。

 PC1の元に、イワサキという軍事企業のクグツから「開発中のAIが研究所から逃げ出したので探し出してほしい」という依頼が来る。一方、PC2は過去の記憶が全くなく(ハイランダーはそういうスタイル)、気づいたら見覚えのないどこかの家にいた、というのがオープニング。PC3と4にはイワサキのライバル企業からAIの調査依頼が来る。
 で、ここからが結構セッションの制約が強いところで「ある条件を満たすまで、PC1はPC2が登場しているシーンには登場できない。PC2はPC1が登場しているシーンには<社会・ウェブ>を使わないと登場できない」(つまり、ネットを通じた非物理的な登場しかできない)というレギュレーションが設定される。

 「PC1に捜索依頼のあったAIというのが、つまりPC2のこと」というのは恐らく勘の良い人なら気づくんだけど、問題はその居場所。PC2を探しているPC1はPC2の登場しているシーンには出られないので、本人に神業「真実」(トゥルース)を使って居場所を白状させるとか、正体を喋らせるということができない。*1PC2側はネット通話などを通じてPC1と連絡を取ること自体は可能だけど、自分は追われる身なので、身の安全が図られない限りは接触しようとしない……というあたりがセッションの焦点になる。
 ネタバラシをしてしまうと、PC2の逃げ込んだ先はPC1の身体(ボディ)そのもの。フェイトの初期装備に、IANUS2と呼ばれるサイバーウェアのOS的なアイテム(イメージとしては身体に埋め込むスマホ的なもの)があり、PC2はそこに潜み、自分が物理的に登場しているシーンではPC1の身体を乗っ取って行動している──しかし、それ自体を自覚していない。*2PC1とPC2で身長体重はおろか性別すら違ったとしても、サイバーパンクの世界ではそれらはすべて可変である。PC2が無意識に軌道の技術を使い、PC1を自分がイメージする姿に変化させているということになる。
 ここまでの情報を掴み、PC1が自分自身に「真実」(もしくは他PCの「電脳神」)を使うと、PC1のIANUS2にPC2が潜んでいることがわかる。ところが、依頼人のイワサキの研究員というのはN◎VA軍の偽装で(当然!)、PC2のアドレスが判明した瞬間、神業「制裁」の効果「盗聴」によってそれを探知し、関係者(つまりPC全員)を抹殺すべくミカヅチ部隊が襲撃をかけてきてクライマックス(レギュレーションもこの時点で解除される)、というのが全体の流れだ。


 元エントリでもあったように、もし今このシナリオをやれと言われたら、PC2はシナリオヒロイン枠にして、PCにはしないと思う。指定スタイルが「ハイランダー」なのに、PC1が登場しているシーンにはネットを介してしか出られない、つまり半ばニューロ(ハッカー)もスタイル指定を受けているようなものだし、「記憶(自我)がない」間の設定も多く、行動上の制約が強いと感じるだろう。
 あの時代は「クライマックスでプレイヤーを驚かせてナンボ」みたいな風潮があり(私のキャストはオープニングでいきなり殺されたこともある)、それでもなんとかセッションが成功したのは、偏に協力してくれたプレイヤー(特に1、2)のお陰だと感謝している。
 実際のセッションでは、PC2の居場所がPC1(の身体)とわかった瞬間、それまでいい人を演じていたプレイヤー1がガラリと口調を変えて「じゃ、取引しようか」と言い出し(PC1はキーがレッガー(ヤクザ)だった)、プレイヤー2と3と4が膝を叩いて爆笑していたのが、とても印象に残っている。

*1:PC2は記憶喪失なので、情報収集前に使っても不発に終わるだけ。

*2:シナリオ的には「AIとして自我が目覚めたのが、逃げ出した直後だったから」という理由になる。PC2は記憶喪失というより、それ以前の自我そのものが存在しない。