何度見ても楽しい


 D&Dシャドー・オーバー・ミスタラの複数人プレイは、いつ見ても楽しそうでいいな。

パーティには何人必要なのか?

F.E.A.R. ゲーマーズ・フィールド25th Season Vol.3

F.E.A.R. ゲーマーズ・フィールド25th Season Vol.3

  • 発売日: 2021/02/28
  • メディア: 単行本


 というわけで、昨日のエントリの続きである。
 アルシャードの記事については、SRSシリーズの話と合わせて、TRPGそのものに絡めた話になっている。昨今の情勢を鑑み、このところ急速にオンラインセッションの割合が増えていること、そしてそれに伴い、少人数セッションの割合も増えつつあること等々。

 私自身に関していえば、昨今のこの情勢を鑑みるまでもなく、セッションメンバーが4人を下回ることがざらにあった。コロコロ少年のエントリでも書いたとおり、大抵どのプレイグループでもそうだった。なので、どうやったら少人数でセッションが成立するか、しょっちゅう考えていた。プレイヤーの立場からはキャラクター作成に必要な知識として。GMの立場からはアドバイスを与える立場、あるいは一種の思考実験として。ブログに書きたいことは色々あったが、きっかけがなかった。そういう意味では、今回の記事は渡りに船である。

 ところで、この記事を読んで、まず疑問に思ったことが一つ。この記事で遠藤氏はアルシャードの基本クラスを「ファイター、ブラックマジシャン、ホワイトメイジ、スカウト」の「4つ」と言っているが、最新版のアルシャードセイヴァーの基本クラスは「アタッカー、キャスター、エンチャンター」の「3つ」になったはずでは。どのインタビューだったか忘れたけど、確か鈴吹社長が「基本クラスが3つになったから、GMを合わせて4人で軽自動車で会場まで移動できるになった」と言っていたような。
 厳密には、この記事では「アルシャードでは~」としか書いていないから、最新版のセイヴァーではなく初代を指している……のであれば、確かにこの記述は正しいけれども。

 ただ、故意なのかそうでないのかは別にして、こう書いてしまう気持ちもわからなくはない。やはりファンタジーTRPGの基本クラスと言えば、元祖にして王道であるダンジョンズアンドドラゴンズの「戦士、僧侶、魔法使い、盗賊」の4つがどうしても思い浮かぶ。いや、TRPGに限らず、ウィザードリィでも、近年の作品でいえばそれこそダンジョン飯でも、パーティと言えばこのメンバーだ(「勇者」がパーティメンバーにいるドラクエ的ファンタジーを除く)。
 この4つのクラスは、それぞれ個性があって差別化が図られており、役割的にも分担がきちんと決められていて被るところがない。逆にいえば、パーティを一つの単位として見た場合、これらの役割をすべてカバーできていなければ、対応できない局面が発生し得るということになる。

 少人数でパーティを組む場合、当然だが、大きく分けて二つの考え方がある。一つは「1人で複数の役割を兼務して、パーティ内の役割をカバーできるようにする」。もう一つは「妥協して諦める」。

CD&Dの場合

 「諦めない」ことにした場合、クラシック・ダンジョンズアンドドラゴンズのパーティの最小構成人数は4人ではなく「3人」である。エルフが戦士と魔法使いの役割を兼ね備えることができるので、僧侶、盗賊、エルフの3人で組めばパーティの構成要素をすべて満たせるのだ。もちろん、低レベル限定ではあるが。言い方を変えると、マルチクラス制ではないCD&Dでは、これ以外の組み合わせでは3人以下のパーティを組むことはできない。
 ただし、この3人がいれば、戦士、盗賊、魔法使い、僧侶の4人パーティと同じことができるかと言えばそうではない。戦闘中、エルフが魔法を使えば、剣で斬ることはできなくなるし、逆に剣で斬れば魔法は使えない。同時に両方の行動はとれないのだ。3rd以降だと機会攻撃のルールがあるからなおさらである。
 しかし、エルフの魔法に意味がないとも言えない。非戦闘時にも魔法を使うことはできるからだ。つまり、魔法使いの魔法、僧侶の魔法は「戦闘時、非戦闘時、どちらでも活用できる能力」だ。これは、後でマルチクラス制のゲームの最少人数を考慮する際に「能力を使う場面が被るかどうか」という点で非常に大きなポイントになるが、今回は触れるだけにしておく。

 ちなみに、TRPGとしてはマイナーだが、D&Dにとても近いゲームということでウィザードリィについても一応書こう。
 これはもう単純で、最少人数の最適解は「忍者と司教」これだけである(忍者を戦士と盗賊のハイブリッドジョブだと位置づけた場合)。ハイブリッドジョブとしては君主や侍も確かに派手なのだが、この系統のゲームはなぜか盗賊系のハイブリッドジョブに恵まれないケースが多く、君主や侍を入れてしまうとどうしても最低3人必要になってしまう。


 D&Dの話しかしてないじゃん、と突っ込まれそうだが、この話、結構長くなる、予定。続きます。