ナッタには合ってる


 ラテン系だしナッタには合ってると思うけど、ストーリーを読んでもこの人選は謎だ……(笑)。

冒険者冒険者ギルドの話(おまけ・その1)


 そういえば、先日のエントリで「冒険者ギルドは悪しき発明だと思っている」と書いて、理由を説明していなかった。といっても、簡単に推測できることではある。単純に「オープニングが非常に単調になる」からだ。それこそ、鈴吹社長が言っていた「『君たちは全員知り合いで酒場にいる』と言われるとがっかりする」類のものだ。依頼を受けるのに「冒険者ギルドに行けば受けれる」で終わってしまう。
 これが「冒険者の共通のギルド」が存在しなければ、冒険で新しい街に着いたところで、クレリックは神殿に行き、マジックユーザーは魔術師ギルドに行き、シーフは盗賊ギルドに行き、(所属組織を持たない)ファイター以外の3人が地元の組織に顔繫ぎしたところで、冒険の種になりそうな話を複数持って帰ってきて、パーティメンバーが角突き合わせて「どれが儲け話になりそうか/裏が危なくなさそうか」を話し合って決める、みたいな流れに持っていける。
 依頼の裏に何かのストーリーが存在する場合でも、「盗賊ギルドは敵対的だが魔術師ギルドは協力的」「魔術師ギルドは敵対的だが神殿は協力的」、ひいては「盗賊ギルドは敵対的で魔術師ギルドは協力的だったが、神殿を味方につけた結果、盗賊ギルドは政治的判断で一部の反動勢力を切り捨てることにする(=PCにそういう依頼が来る)」のような、組織間の勢力争いを見越した駆け引きのようなものが成立する余地が生まれる。もしDMがそれをするのが嫌なら、冒頭の情報収集の場面で「盗賊ギルド以外では儲け話らしきものは出てこなかった」としてしまえばいい。
 しかし、行き先が冒険者ギルドしかなければこの辺りの調整は「冒険者のところに来る前に全部終わっている」ことになってしまう。例えば、依頼の仲介に裏がある(依頼に裏がある、ではなく)としたら「冒険者ギルドが裏切る」パターンしかあり得なくなる。しかし、全世界的な組織である冒険者ギルド全部を敵に回すような展開はGMとしてもPLとしても負担が大きい。従って「依頼の仲介に裏はない」シナリオが多くなり、なおさらパターン化してしまう。
 そう、GMにもプレイヤーにも「選択の余地が生まれる」ことは大事なのだ。先程の話でいえば、たとえ「冒険者ギルドの一部がPCに敵対的になる」展開を考えようとしても、PCの窓口は「冒険者ギルド」一つしかなく、選ぶ余地がない。私がフォーセリア世界では「クリスタニア」が好きなのも、最終的にはそこなのだ──どの部族の立場に立つかはGMとプレイヤーに任され、そこには多彩な「選ぶ余地」がある。