サイバーパンク2077、脚の話(ジャンプの話)


 このサイバーレッグについては、前に一度書いたことがある。
 で、その後も2077をやりつつ、サイバーレッグの性能検証をしていたので、今のパッチにおける状況をもうちょっと正確に書いていこう。

 まず前提として、サイバーパンク2077でジャンプの性能を向上させるサイバーレッグには3種類ある。ステータス画面の説明文ではそれぞれ「ダブルジャンプ」「チャージジャンプ」「ホバージャンプ」ができると書かれており、最初のはともかく、下二つは同じ名称のアイテムでレア度が違うため、エピックアイテムはレアアイテムの上位互換だと感じてしまう人もいるだろう。
 で、実際に検証してみた。場所はここ。


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 ファストトラベル「ポンプ場」の傍、リパードク店舗の反対側にある壁である。何故ここを選んだかというと、リパードクからの距離が近いこと、そして地面が坂になっていながら塀が水平についているためである。サイバーパンク2077ではジャンプ高度が塀を超えると見做されると、塀の縁に手をかけて登り、反対側に行ける判定となる。高さが足りないと手を掛けることができない。


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 これをサイバーレッグを入れ替えながら坂を上り下りしつつ何十回とおこなえば、それぞれでどれくらいの高さまで飛べるか検証できる、というわけである。結果は、やった自分でも意外なものだった。

強化腱(ダブルジャンプ)

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 文字どおり2段ジャンプができるようになるサイバーレッグ。ジャンプの頂点近くでもう一度ジャンプボタンを押すと、そこからもう一回ジャンプができる。それこそ、2段ジャンプの発祥と言われるドラゴンバスターのそれに、イメージ的には近い。通常のジャンプ高度が1(自身の身長とほぼ同じ)だとすれば、1+1で2の高度までジャンプできるようになる。
 実は今回検証した3種の中で、唯一下位互換と言ってよく、性能的には他2種に優るところがないが、攻略動画などを見ると最も使われているサイバーレッグである。それは「ジャンプの頂点近くでもう一度ジャンプボタンを押す」という操作が他のゲームのそれに近く、感覚的に理解しやすいから、そして、バニーホップと呼ばれるバグを利用した超高速移動の操作に最も適したサイバーレッグだったからだと私は思っている。



 そのため、バグが対処された現在では操作性以外にはほぼアドバンテージがない。

強化足関節(レア)

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 チャージジャンプが可能になるサイバーレッグ。これは、名前だけ見ると次に紹介するエピック版の下位互換に見えるが、実は性能的には全く異なる。ジャンプボタンを長押しして貯めることで、離した時にチャージジャンプと呼ばれる大ジャンプができる。これのジャンプは2.5程度。つまりダブルジャンプも、そして次に紹介するホバージャンプも超える、ゲーム内で最も高く飛べるサイバーレッグである。
 純粋に高度だけを考えればこれが最高性能で、入手難度も高くはないが、使っている人はあまり見ない。それはチャージジャンプの仕様が、操作の最初から通常ジャンプと違う操作を求められるからではないかと思っている。ジャンプしてみて高さが足りないからダブルジャンプしてみるとか、ジャンプしてみたら飛距離が足りなかったからホバージャンプしてみる、みたいな曖昧な操作のフォローは全くできず、最初からチャージジャンプ、そうでなければ普通のジャンプしかできない。

強化足関節(エピック)

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 ホバージャンプが可能になるサイバーレッグ。説明どおり、ジャンプ中にホバリングができる。また、動画でも言われているがダブルジャンプのようなジャンプも可能。ただし前にも書いたように、ジャンプ頂点での再ジャンプ操作は受け付けず、ジャンプ直後に再度ジャンプする必要がある。ジャンプ高度は0.5+1.5で合計2。つまり、ダブルジャンプやチャージジャンプより高く飛べるというのは誤りで、ダブルジャンプと同じ高度、チャージジャンプより低い高度までしか飛べない。
 ではどこが便利かと言えば、先程書いたように、ジャンプしてみたら飛距離が足りず足場に届かない、なんて場合に、ホバーすることで足場に辿りつくことができる点だ。


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 例えば、これは先程の壁のすぐ反対側だが、この写真の場所からジャンプして目の前の商店の屋根に着地し、その左に見える手すりから建物内に侵入する、というのはホバージャンプでなければできない。前のエントリに書いたとおり、高い建物の窓から窓へ飛び移るという操作が可能な場所は限られるが、適当なジャンプをしてもフォローが効きやすいというのは、操作に慣れると普段使いしやすい。
 では、なぜ使っている人が少ないかというと、メインストーリーでムカつくNPCを殴ると購入不可になること、そしてバニーホップに非対応だったからだろう。


 この3種の面白いところは、操作特性が全て異なることだ。上の動画のコメント欄で意見がそれぞれに分かれるのも、別種のサイバーウェアのつもりで操作しているから性能を発揮できていないのだと思う。例えば、強化足関節(エピック)を使うと落下速度が遅くなるので使わない、なんて人がいるが、サイバーレッグを入れてもホバージャンプは強制発動しない。つまり無意識にホバージャンプの操作をしてしまっているのだ。強化足関節(エピック)で、強化腱より低いジャンプしかできないと言っている人も同様である。
 本当は、ダブルジャンプの操作性でホバリングができ、最高高度がチャージジャンプ並みの強化足関節(レジェンダリ)を実装して欲しいところだが、そんなことはないだろう──とは必ずしも言い切れないか。先日実装された光学迷彩は相当頭のおかしい性能だったし、あれくらい思い切ってくれれば今後実装されることもあるかもしれない。