やっぱりそうだったのか


 実は前々から不思議に思っていたことがある。私は、サイバーパンク2020の日本語で発売されたサプリメントであれば一通り持っているはずなのだが、アダム・スマッシャーの名前は一度も見かけたことがなかった。印象に残るイラストのサイボーグがいたので、そいつがアダム・スマッシャーだったかと思っていたけれど、実際に読み直してみたところ、それは「アキラ(明)」という今は名も無きNPCのイラストだった。
 「アダム・スマッシャーは原作から有名なNPCだった」というのは、上の動画をあげるまでもなくあちこちで語られているものの、それが一体どこに書かれているのか、私には見つけられなかった。むしろアラサカの荒坂三郎や荒坂華子、荒坂頼宣といったNPC達の方が、日本語訳されたニッポンソースブックにはっきりと名前などの設定が載っており、ここから採ったんだなというのははっきりとわかる。
 しかし、あれだけ大暴れしたアダム・スマッシャーが一行も見当たらないのはおかしい。ゲーム版オリジナルのNPCだというならもちろん納得だが……それが、あちこち探してこの記事に辿りつき、ようやく納得いった。


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 この記事の一番下の出典のところを見ると分かるように、アダム・スマッシャーが登場するジョニー・シルヴァーハンドの最後のエピソードは、出版元としてタルソリアンゲームズの名前しかなく、日本語版としてのタイトルもついていない。どうやら未訳のエピソードだったようだ。道理で日本語版をどんなに探しても見当たらないはずだ。
 むしろ、アダム・スマッシャーを探している間に違う面白い情報を見つけてしまった。今まですっかり忘れていたが、ニッポンソースブックでは、キャラクターのロールが追加されており、探偵や海賊ができるようなルールが載っていたのだ。もっともこのルールを採用して遊んでいるプレイグループの話を、私は聞いたことがないが。