自家用車でないと遠かった

 今回訪れたのは、山梨県富士湧水の里水族館だ。最近私が巡った動物園・水族館の中では、ある面非常にハードルの高い施設だった。勘のいい人であれば、施設の公式ホームページを見た時点でピンとくるかもしれない。


www.morinonakano-suizokukan.com


 本日時点の施設へのアクセスのページをご覧いただけるとわかるが、通常、動物園や水族館といった施設のアクセス案内となると、公共交通機関を使って施設を訪れる方法の欄には「最寄りの駅」の情報と、その駅から施設までバスを使わなければならない場合は「○○行きのバスに乗って××停留所で降りる」と書かれていることがほとんどだ。今まで私が訪れた施設もほとんどはそういう表記法になっているが、この施設に関してはバス停名とバスの運行会社だけで、最寄りの駅名と路線名については表記がない。しかも、その富士急バスのホームページはリンクが切れている。
 富士急バスの公式ホームページを探せば路線図は載っているが、この水族館の最寄りのバス停である「さかな公園」に行くにはどの路線に乗ればよいのかが、かなり分かりにくい。加えて言うと、この停留所への向かうバスに乗るにはどこの駅で降りればよいのかも判然としない。
 色々調べた結果、河口湖駅が最寄りなのではないかと考え、そこからさかな公園経由のバスがどの路線かを調べたかったのだが、河口湖駅前のバスロータリーは「河口湖周遊コース」「東京方面へと戻る長距離高速バス」そして「特定の目的地に向かうバス」のバス停が隣接しておりかなり複雑だ。しかも富士山周辺にある観光施設の中で「さかな公園」というのは決して著名な存在ではないらしく、そこを経由する路線が表示板などでは特にピックアップされていない。
 かといって、駅からタクシーを使うと4000円近くかかるので、こちらもあまりお勧めしない。さかな公園停留所を経由するバスは御殿場駅にも通じているが、こちらはこちらで山中湖など周囲の観光名所を一通り巡ってから御殿場駅に向かうルートとなるため、1時間近くバスに揺られることになる。
 回りくどい言い方をしたが、要するにこの施設は、原則として自家用車で行くことを想定した施設だと思われる。だから公式ホームページにも、公共交通機関を使った行き方が詳細に書かれていないのだろう。しかし、自家用車を使ってこの施設まで訪れるのであれば、ほぼ「歩く」ことはないだろうから、ドラクエウォークプレイヤーとしては悩ましいところである。


  


 もっとも、施設そのものは比較的珍しい淡水魚の水族館で、しかも特定の種類だけを水槽で見せるのではなく、巨大な回遊型水槽で様々な種類の魚が共存する姿を展示していたり、絶滅種のハゼが生きている形で見れるようになっていたりと、見どころは結構ある。


  


 問題は交通手段だけなのだが、私のような人間にとってはその交通手段のハードルが高いというのがちょっと残念だ。面白いからまた来てみたいと気軽には言えない。関東近郊にある施設でありながら、これまでのドラクエウォークプレイヤーの来訪人数が決して多いと言えないのは、そういう事情もあるのではないだろうか。