コロコロ少年の思い出(43)・ロードス島戦記コンパニオン


 昨日のエントリを読み返していて、そういえばロードス島戦記コンパニオンの話を、今まで書いていなかったことを思い出した。コロコロ少年のシリーズを書いていた時に、ソード・ワールドについてどう書こうか悩んでいるうちに、被る部分の多かったロードス島戦記コンパニオンについても保留のままにしてしまっていた。
 とはいえ、こちらについては特段悩んでいた部分はないので、この際書いてしまおう(半分くらいは昨日書いたようなものだけれども……)。
 私の所属していたプレイグループは結果的にソード・ワールドへの抵抗感が強かったが、ロードス島戦記への評価は別だった。そもそもそのプレイグループが、私が所属するより前からダンジョンズ&ドラゴンズをプレイしていたのは、最初のDMのお兄さんが、コンプティークのロードス島戦記リプレイの連載を読んでいたのがきっかけだった。
 私自身は友人に誘われるような形だったのでリプレイを読んでいたわけではないが、プレイグループ全体としては、当時のロードス島戦記のリプレイを高く評価していた。なので、ソードワールドの半年後に出たロードス島戦記コンパニオンのルールブックは、書店流通という入手のしやすさと、文庫ほど安くはないけれどもボックスセットほどは高くないという価格も手伝って、手に取るメンバーが多かった。



 ゲームシステム的にも分かりやすいクラスシステム制で、しかも判定はクトゥルフなどと同じパーセンテージ式の下方判定でイメージしやすい。この点は、水野氏が熱心なプレイヤーだったというルーンクエストの長所を取り込み、短所をうまく補って作られたシステムだったと感じる。
 ソード・ワールドは世界設定はオーソドックスだったが、ゲームシステムはレーティング表の存在も含め、ちょっとした変化球になっていた。それに対してロードス島戦記コンパニオンは、システム面も非常にオーソドックスで、プレイグループでも好評だった。
 中でも特に評価が高かったのが「集中力」という、他のゲームでいうところのヒーローポイントに近いシステムである。判定の失敗をリカバリできるこのシステムは、それまでのパーセンテージロールにはない仕組みだった。その後に現れたブルーフォレスト物語やギア・アンティークも類似の仕組みを設けたのは、平板になりやすい判定システムにアクセントをつけるための工夫だったのだろう。



 プレイヤーからの数少ない不満点としては、シーフ(スカウト)が固有の能力を持っていないという点が挙げられる。ダンジョンズ&ドラゴンズやソード・ワールドのような、シーフでなければできないことというのがなく、単純に探索判定の成功値が高いという特徴しかない。シーフ好きのプレイヤーは「どうしてソード・ワールドのような能力を持っていないのだろう」とよく愚痴を言っていた。しかし、それは裏を返せば、スカウトがいなくても(あるいは失敗しても)他のキャラクターが成功すれば状況のリカバリが効くということでもある。
 第2に、これはパーセンテージロールを使うシステムの長所と裏腹の短所だが、判定システムが最終的に破綻するという点だ。要は20回、30回とセッションを重ねて成長させ続けると、判定の意味がなくなるほど成功値が上がってしまう。また、成功確率96%が97%に上がったところで、プレイヤーとしては成長を実感できない。よって、キャンペーンの回数にはある程度上限が設けられることになる。
 最後にGMとしての不満が「世界設定があまりにもスタンダードすぎる」という点だったのだが、この不満点を完全に解消する形で後に出てきたのがクリスタニア・コンパニオンだったというわけである。とはいえ、これについては前に記事で書いたことがあるので、今回は省く。