閑丸地獄変

 格闘ゲームのコミカライズから他のジャンルの漫画家に転身──というか、新声社から他の道を選んだ人は他にも何人もいる。例えば「ピルグリムイェーガー」の伊藤真美さんとか、「マリーのアトリエ」の桜瀬琥姫さんとか、今はすっかりFF11廃人になっちゃってるG−ヒコロウさんとか。吉崎観音さんや古賀亮一さんとか小川雅史さんとか枚挙に暇がない。

 ただ、今はメジャーであっても当時格闘ゲームのコミックを描いていたことがほとんど知られていない作家もいる。例えば「ブラックラグーン」の広江さん。彼の作品は単行本化されておらず、アンソロジーに収録されただけでしかもその後絶版になってしまっている。
 しかしこのコミックス、なかなか面白くこのまま闇に葬られるのは非常に惜しい。
 
 筆者が知る限り、広江さんが商業ベースで描いた格闘ゲームのコミックは、ネオジオ・ギャルズアンソロジーに掲載された「キングとギースの話」、「ナコルル羅将神ミヅキの話」「(コミックゲーメストに掲載された)リムルルと閑丸の話」「(ホビージャパンのアンソロジーに掲載された)閑丸と牙神の話」がある。

 キングとギースの話はこちらで一コマだけ見れる。

http://homepage2.nifty.com/Howling_Moon/talk/King.htm
 
 このキングさんめちゃめちゃかっこいい。しかし

http://www5b.biglobe.ne.jp/~hitokiri/index.html

 ここの「サムライスピリッツ秘宝館」の秘宝12をみればわかるとおり、ブラックラグーンの広江さんの面目躍如というか、完全にリムルルがズンバラリンとやられちゃっている。これを考えるとギースに啖呵きったキングさんの運命も推して知るべしという感じだ…。ちなみに、秘宝13が閑丸と牙神の話である。