まるで進歩していない

スクエニ安藤ブログ“スマゲ★革命 シーズン2 SP対談(最終回)「『ブレフロ』に込められた熱きゲーム愛」


ロマンシングサガ4と聖剣伝説5はスマホゲーム開発部署が関わる。ファミ通のインタビューにて語られる


【悲報】ロマサガ4が年末、聖剣伝説5が2016年に発売予定か


 私は、ゲーム専用機で出なければシリーズは死んだ、とまでは言うつもりはないんだけど。
 とりあえずスクエニスマホゲーは(ソシャゲに限らない)操作性をまず何とかしてほしい。前にFF3とかケイオスリングスの操作性を褒めたけど、あれからずいぶん時間が経った今、あれくらいは最低限のラインになっている。カードゲーム(笑)にするつもりがないのなら操作性は命、面白さに直結する要素のはずだ。
 それと課金形態。iPhoneのゲームを紹介するサイトですら「基本無料はやめてくれ」といってるのは何気に重い。


 だというのに、元記事のインタビューはツッコミどころ満載で思わず笑ってしまった。

ですが、その中でフリーミアムにみんなが寄っていってしまって、それで売り切りの形のプレミアムが支持されなくなってしまうのは怖いです。そうなってしまうと、プレミアムやパッケージが絶滅する可能性があるので。


 今まさに死にかけのプレミアムやパッケージにトドメ刺そうとしてる張本人たちが何白々しいこと言ってんだっていう(笑)。インタビューしてる側されてる側、双方が作ってるミリオンアーサーもブレイブフロンティアもまさにフリーミアムじゃん? パッケージでも売り切りのプレミアムでもないじゃん? 発言者のプロフィール調べたけど、パッケージ型のゲーム作った実績なんて全然出てこないしさ。

 ”面白いゲームを作る”、”アイデアを表現する”という点において、スマートフォンほどいいオモチャは存在しない


 これも、完全に作る側のロジックしか見えてないコメントだ。
 確かに特別な開発ツールがいらなくて、特殊なノウハウもいらなくて、予算も小規模で済むスマホゲーは“(作る側にとって)いいオモチャ”なのかもしれないが、遊ぶ側から見るとスマホのメリットって「ゲーム機を持ち歩く必要がなく、いつでも身に着けているもので遊べる」っていうだけで、今のところ操作性は最悪、まともにプレイするためにかかる費用は高い、と他はいいところなしのデバイスだ。「スマホならでは」の特性を生かした操作系とかゲーム性があれば評価できるけど、それらは先人や他メーカーの後追いばかり。これだけのゲームが出ていながら、コントローラーを超える操作性を持つゲームなど聞いたことがない。
 これは私の偏見なんかじゃなく、何よりこのインタビュー記事の右側に表示されている売り上げランキングで未だに「パズドラ」がトップから動いてないっていう事実が、記事に延々と連なる口当たりがよいだけの言葉なんかより、よっぽど明快に事実を表してる。


 それにしても、これだけ長いインタビュー記事なのに、語られてるのはクリエイターの話ばっかりで、遊ぶ側の存在に触れてるのが数箇所しかなく、自分たちが作ったゲームそのものの面白さについて言及してる箇所もほとんどないっていうのがある意味で凄い。キャンディークラッシュの課金のタイミングに感心したとか、そんなの大多数のユーザーにとってはどうでもいいことだ。*1
 前から疑問に思ってたんだけど、ソシャゲのクリエイターってコンシューマのクリエイターと違って「自分のゲームのどこにどういう思い入れがあって、どういうアイデアを盛り込んでて、どう遊んだら面白いか」って語る人全然いないよねえ。

 その辺の謎を解く鍵は、この記事の辺りにありそうな感じ。


ソーシャルゲーム開発現場の現実 - ソシャゲ業界の片隅で2


 デバイスそのものには可能性や将来性を感じるだけに、ハゲタカみたいなのに食い荒らされてはい終了、なんて状況になってしまうのは至極残念なんだけど……。

*1:さらにいえば、インタビューされてる側じゃなくてインタビューしてる側の宣伝で終わるインタビュー記事とか普通ありえないだろ、常識的に考えて。