暁の帝国

 遅まきながらようやく取れた夏休みで、久しぶりに秋葉原に行ってみた。目的は、先日のJGCの“続き”だ。
 まず驚いたのが、前にイエローサブマリンのあった場所に行ってみたらよくわからない事務所みたいになっていて「!?」となったこと。これまたいつの間に場所が変わったのか、すぐ隣のビルに移っていた。隣だったからよかったけれど、これが遥か離れた場所だったら途方に暮れていたところだ。
 売り場自体は心なしか広くなった気がする。特に、英語版ゲーム(TRPGとSLG)のコーナーが。これは、とかすかな期待を胸にくまなく棚を調べたが、探していたものは見つからなかった。


 ところが、代わりに見つけたのがこれである。



 ガゼッタシリーズ最大の作品。前に“帝国”シリーズのエントリで触れた“アルファティア帝国”と“ジアティス帝国”を題材にしたボックスセットである。もちろん英語版だ。これを店頭で見かけたのは初めてである。
 かなり長時間思案した結果──結局、私の食指は伸びなかった。確かにかなりの掘り出し物だとは思うが、カラメイコス公国の「技能ルール」のような汎用性のあるルールは載っていなかった気がする。追加クラスの“レイク”や“フォレスター”は今までのパターンだとジアティス人専用だろう。アルファティアの新呪文も同じだ。あとは海戦ルールくらい?
 むしろ、未訳のガゼッタで今でも「是非一度見てみたい」と思っているのは「ブロークンランド(タールのオークたち)」というゲテモノサプリである(笑)。



 とんでもないプレミアがついているようだが……。
 もし噂が正しければ、これにはオークやホブゴブリンといった敵方のヒューマノイドモンスターで冒険するためのルールが載っている、はずだ(ジョークアイテムっぽいとも聞くが)。確かどこかでモンスター用のキャラクターレコードシートも見かけたような……。ゴブリンやオークで冒険してみたいというよりは「PCのライバルとして登場させるため、敵方のヒューマノイドをPC型フォーマットで記述するためのルールを見てみたい」という意味合いが強い。T&Tでいうところの「モンスター! モンスター!」、ブレカナでいえば、フルキフェル持ちののオークの「殺戮者」を登場させるようなイメージだ。