割ときついのか


 え、最初のボスを倒しても、まだ仲間増えないんだ……結構キツめのゲームバランスなんだろうか。

だから払わない

anichil.com


 これが表示されるたびに腹が立つ。

 いや、お金が必要なのはわかるし、寄付を求めるのもわかる。ウィキペディアには世話になってるので、還元したい気持ちはあるんだけど、なんでペイパルかクレジットカードしか支払方法がないわけ? 「広告を出さず中立を保ちます」「匿名の執筆者によって記事が書かれます」を貫くための集金方法で、個人情報を必須にするのは、どう考えても理屈が合わない。ウェブマネーで支払えるならコーヒー代くらいは払うよ、マジで。なんでよりによってペイパル……。

貴方のメイン職業は

hiroba.dqx.jp


 さて、先日の「サポート仲間」の話の続きである。
 サポート仲間がどのようなものか、どれだけ画期的なアイデアかというのは、昔、長文で書きまくったので省略する。思えばあの頃は、サポート仲間を知らない人にどう説明するか苦心したけれど、今なら「ソシャゲのフレンドのことです」と言えば一言で終わるな……。


 ところで「国勢調査がなぜサポート仲間の話に繋がるか」というのは、まず前提から説明する必要があるだろう。上の国勢調査の項目「職業分布」の話である。この調査には、前書き、及び項目内に以下のような説明がある。

※ 掲載しているデータは、2020年7月から8月にかけて取得したデータです。内容によりデータ取得日が異なります。
※ 特に記載がない場合、集計日の直近30日以内にログインしたキャラクターのデータを集計しています。
※ 紹介しているデータの中には、複数のデータを計算し、算出した [実質] のデータも含まれます。

こちらは職業分布。冒険者の酒場に登録されているキャラクターのデータも含まれる割合データです。


 これを読んだ時、ふと思ったのだ。「私は一体どの職業でカウントされているのだろうか」と。
 DQXを始めた頃、私のメイン職業は旅芸人だった。それから僧侶や魔法使いを経て、旅芸人や他の職業でも遊び、複数の職業がカンストしている。サービス開始からこれだけ経っているのだから、複数の職業がカンストしているのはDQXを遊んでいるプレイヤーとしては珍しくない傾向のはずだ。逆にいえば、レベルの高低だけではメイン職業を判断できないことになる。


 では、今の私の行動パターンはというと、ソロで遊ぶ時には天地雷鳴士が多い。これは前にも書いたとおり、天地雷鳴士は自分の職業で必須の行動が少なく(ある程度幻魔に任せられる)、ギミックに対応したり、アイテムを使用するなどサポート仲間にできない行動を行うのに便利な職業だからだ。しかしこれは、例えばFF11で「メインは吟遊詩人だけど、金策の素材集めのためにシーフで活動している」ようなもので、自分のメイン職業であるつもりはさらさらない。


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 今、私がフレンドとパーティを組んで遊ぶ際に使用頻度が高いのはデスマスターで、これが今のメイン職業のつもりである。アタッカーとしては自分より強いフレンドが何人もいるし、支援・回復役が性格的にも合っている。僧侶で出撃していた分がデスマスターに置き換わった感じだ。


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 そして、ログアウトする時にはバトルマスター(等、レベル上げ中の職業)である。これは、ログアウト中にサポート仲間が稼いでくるのが(基本的に)経験値とお金だからだ。デスマスターはカンストしてしまっているので、これでログアウトすると経験値が溢れてしまう(特訓ポイントというのを稼いでくることもある。これはFF11でいうメリットポイントだ)。
 時間配分でいえば、1日のうちソロ活動(天地雷鳴士)が4%、フレンドとのパーティ(デスマスター)が2%、ログアウトしてサポート仲間として酒場に預けている(バトルマスター)のが94%くらいの割合になる(活動時間を多めに見積もっても)。
 

 これで「私のメイン職業はデスマスター」としてカウントされるだろうか? ちょっとそれは考えづらい。


 この調査は、プレイヤーへのアンケートが付随していないので、機械的にサーバ上のデータを処理していると思われる。
 単純に「ある時刻のキャラクターの職業」をカウントしただけならバトルマスターとしてカウントされている可能性が高い。
 もし注意書きの「冒険者の酒場に登録されているキャラクター」が「一定期間内に一度もログインしなかったキャラクター」に限られ、それ以外はログイン中の職業でカウントするというなら、活動時間の長さでカウントすれば天地雷鳴士としてカウントされているだろう。
 しかし、プレイヤーからしてみると、天地雷鳴士として全然熱心ではない。「ソロに向いているから仕方なく」というだけなのだ。*1
 なので、アンケートを取ったら別の結果が出る可能性が高い。前回のエントリで「職業分布ではデスマスターの割合も多い」と書いたが、これも便利な職業に当たるので、私にとっての天地雷鳴士のように「便利だからソロの時だけ仕方なく……」という人もいそうだ。

「友達」と「酒場の友達」

 今更だが、DQXではパーティメンバーのことを「仲間」と呼ぶ。プレイヤーが操作していればただの「仲間」、AIが操作しているなら「サポート仲間」になる。しかし、フレンドはシステム上一種類しかない。FF11やFF14、あるいは他のMMORPGしかプレイしていない方は「友達に種類がないのは当たり前」と思うかもしれないが、DQXの場合、あくまでもプレイヤー間での通称の範囲に留まるものの、フレンドには二種類ある。普通のフレンドと「酒場フレンド」である。
 酒場フレンドと通常のフレンドの違いは何か、それはフレンドの作り方を想像してもらえればわかる。普通のMMORPGでは、通りすがりの全く知らない人をいきなりフレンドに誘うことは滅多にないだろう。相手がどういう性格なのか、どういうペースで遊ぶのか、どういう時間にログインするのか、色々なことをお互いに知り合うか、あるいは何らかのきっかけで「気が合った」から登録するというのが普通の流れだ。
 しかし「酒場フレンド」はそういうものではない。サーバ1で、ゲームを始めて間もない人が通行人に無差別に登録を呼びかけていたり、あるいは以前であれば「酒場フレンド登録会」というものがあったりして、全く知らない人をいきなりフレンドに誘う。解除も無断で行っていい。前述のとおり、ソシャゲのフレンドを想像していただければわかりやすい。そこにコミュニケーションはなく、相手がいつログインする人であろうが、どんなペースで遊ぶ人であろうが、どんな性格の人であろうが、極論すれば誰でもいい。お互いにサポート仲間として借り合うだけの関係。チャットするわけでもなく、一緒に出掛ける訳でもない。

 実は私も交流会に参加したことがあり、フレンド一覧の8割は「酒場フレンド」だ。

 DQXではフレンド以外をサポート仲間として雇うことができない……訳ではないが、雇う時に金がかかる仕様になっている。また、費用より重要な要素として「ある程度モチベーションの高いプレイヤーを絞れる」というのがある。
 というのも(現在は改善されたが)、かつてはサポート仲間の検索条件が「フレンドであるか否か」以外には「職業」と「武器の種類」「レベル」くらいしかなく、「レベルはカンストだが初期装備」のような、割ととんでもないサポート仲間が酒場にいたりしたのだ。サポート仲間は1度に20人しか表示されないため、そんな業者のようなキャラで埋まってしまうと借りたい相手が見つからなかったりすることもよくあった。
 しかし、交流会に参加したり、わざわざ通行人に登録を呼びかけるような人が、そんな訳の分からないキャラを使う可能性は低い。検索条件を「フレンド」にすれば、まともなキャラだけに絞り込めるという訳だ。それでも──酒場フレンドが80人以上いても──レベルや武器、職業を限定すると、案外足りなかったりするものである。

見えるのは性能だけ

 閑話休題。ようやく本題に入ろう。
 酒場フレンドは、システム上は普通のフレンドと変わらないが、ゲーム内の不文律がある。それは「コミュニケーションを図らない」ということだ。
 普通のフレンドが欲しいなら、そう募集するだろうし、こちらもその覚悟をする。そうではなく「酒場フレンド」として相互承諾の上で登録したということは、相手に声をかけることはないし、相手のプレイ中に仲間に誘うこともない。逆に酒場フレンドとして登録してきたのに、いきなりチャットしてきたら驚くし、パーティに誘われても困ってしまう。FF11やFF14だと「友達からパーティに誘われて困るってどういうことだ」という感覚だが、酒場フレンドとはそういうものなのだ。


 言い換えるとこうなる。「酒場フレンド同士は、お互いのキャラクターのステータス以外見ない関係だ」と。


 以上を前提に、ここからが先日の話の続きになる。分かりやすいので僧侶の例を挙げよう。私は「シビュラスティック」というスティックを使っているが、国勢調査の1位は「ルネッサンステッキ」だ。
 ステータスは前者が上だが、それ以外の部分で違いがある。僧侶に必須となる「聖なる祈り」(回復量2倍)を、前者は「戦闘中に確率で自動更新してくれる」、後者は「戦闘開始時のみ確率で自動的に効果が得られる」。一言で言えば前者が「長期戦向き」で後者が「短期決戦向き」だ。これはフレンドなら、選んだ理由を含めて説明すればわかってもらえるだろう。
 しかし、酒場フレンドはそうではない。酒場でステータスを見て「ん? こいつルネッサンステッキを装備してないぞ?」と弾かれればそれで終わりの関係である。国勢調査の結果がこうなったということは、僧侶として、長期戦向けより短期決戦向きの方が需要があったということだろう。私が需要を読み違えたということだ。


 酒場フレンドが存在するDQXでは、世間の趨勢がどうなっているかというのが、他のゲームより重要だと私は思っている。「自分がこういう装備なのはこういう状況で有利だから」「自分がこっちよりこっちを優先するのはこういう時に便利だから」そういった説明は酒場フレンドには一切できない。これが前回の最後に「国勢調査の結果をもっと早く知っていればよかった」と書いた理由だ。

 思ったより長くなってしまった。説明が下手で申し訳ない。

*1:逆にデスマスターを自分操作にすると、サポート仲間を天地雷鳴士にすることになるが、設定する作戦の関係でうまく動いてくれない(「命を大事に」にしないと有効な幻魔を呼ばないが、本体が回復呪文を持っていない、等)。