冒頭は凄かった


 こうして改めて見てみると……Act1って凄かったんだなぁって。
 本丸のアラサカに乗り込むまだ前段の話なのに、メイルシュトロームとミリテクが関係する、それもメイルシュトローム内のクーデターとミリテク内の権力争いが複雑に絡み合った構図。それも、誰にどのように味方するかで複雑にルートが分岐する。まさかこれで、Act2以降エンディング分岐まで実質分岐なしになるとはふつう思わないだろう。
 そう考えると、時間がなかったからとか、途中で力尽きたとか、そんな風に言われてしまったのも納得なんだよな。特に気になったのは、先日も書いたエヴリンとブードゥーボーイズ関連。

 エヴリンについては、あれだけ消息と手掛かりを追わせて、死亡情報じゃなく生存している状態で発見できているのに、その後ほとんど触れられることもなくあっさり死亡扱いっていうのが疑問がある。言い方が難しいが、死亡に納得がいかないのではなくて、当初は選択肢によって生存ルートがあったのではないか? という意味合いだ。わざわざ工場のネットワークを乗っ取って外部にSOSを送ってたなんてプロットまであったのであれば、Vが上手く行動すれば普通に助かっていてもおかしくない。
 ブードゥーボーイズはさらに違和感がある。ちょうどAct1のメイルシュトロームやミリテクの関係とほぼ同じ構図で、ブードゥーボーイズやネットウォッチと絡むにも関わらず、どっちを取ってもその後の展開はほぼ変わらない。メイルシュトロームやミリテクのように後に繋がるサイドジョブも見当たらない。当初案ではブードゥーボーイズに味方することで彼らのショップが使えるようになるとか、そういう展開があったんじゃないだろうか。

 もっと言ってしまえば、Act1でメイルシュトローム、その後でブードゥーボーイズと絡ませたということは、その後の街中をうろついているモブギャングの反応にまで影響を与えるような、そんなアイデアがあったのではないだろうか。「お前のことが気に入った」と言って、肩まで並べてミリテクと戦ったのに、街中でモブギャングがこちらを見るだけで撃ってくるのは違和感がある。そもそも、そういった各勢力との友好・敵対関係を意識する要素がないのなら、今のマップ上の、各エリアごとにあるギャング勢力の表示も意味がない。



(右下に注目)


 ちなみに、私自身は急いでいたため、Act1でギャングと戦闘せず金で解決した。ミリテクと戦わなかったのでメイルシュトロームは仲良くしてくれないと思いきや(リピーターは歓迎されない的なことを言ってたし)、普通にショップが開店していた。



 しかし、ミリテクのメレディスとも連絡を取らなかったせいか、制裁で海に沈められていることもなかった。