真帝国(アルシャードフォルテシモ、ミッドガルド)


アルシャードff (ログインテーブルトークRPG)

アルシャードff (ログインテーブルトークRPG)


 トリを飾るのは、新世代スタンダードRPGの雄、アルシャードフォルテシモである。

 このゲームを最後に持ってきたのには理由がある。このゲームこそ、TRPGの背景世界に「帝国」という存在を登場させる意味を、一番単純明快に体現しているゲームだからである。


 真帝国はPCの敵である。地図の北にある。


 アルシャードのPCは冒険者であるが、ただの冒険好きの人間ではない。クエスターと呼ばれる選ばれた人間である。彼らは大戦で砕けた神々の欠片、シャードと呼ばれるアイテムを持つ者たちだ。シャードはクエスターに試練を与え、試練を克服するための絶大な力、祝福を与える。
 アルシャードの世界、ミッドガルドはかつては普通のファンタジー世界だった。そこに科学技術を持ち込んだのが「真帝国」であり、帝国の崇める機械神である。帝国の科学技術の根幹となる動力装置「リアクター」は、シャードをその動力源としているため、帝国はクエスターを見つけ次第狩り出し、シャードを奪っている。

 今までいくつものゲームを見てきたが、ここまでPC対帝国の図式がはっきりとしているゲームはルーンクエストアルシャードくらいだろう。帝国が周辺の国々を侵略しているのは当然だが、クエスターがクエスターである限り、帝国との敵対は避けられない。
 しかし、それでも帝国はこのゲームの絶対悪ではない。帝国には、それに庇護される人々が沢山おり、世界を侵食する「奈落」から共に世界を守るために戦う仲間でもあるのだ。帝国のPCでプレイするためのルールも存在する。
 そして、そのルールを使って作られたPCは強い。帝国はPCより圧倒的に優位にある。PCはその事実を肌で感じるだろう。