古の神々は今いずこ

 昔、コミックゲーメストという雑誌があった。


 新声社から発売されていたアーケードゲーム情報誌「ゲーメスト」の姉妹誌で、主にアーケードゲームのコミカライズ作品を掲載していた(ジャンル的には格闘ゲームが多かった)。後にケロロ軍曹で有名になる吉崎観音さんとか、ニニンがシノブ伝の古葉美一さん、ロードス島戦記英雄騎士伝の夏元雅人さんなどが作品を執筆していた雑誌だった。本誌ゲーメストともども、ここの読者投稿コーナーからプロに転進していった人も多い。


 そんな作家さんの中で、去就が気になっていた作家さんが二人いる。一人は道満晴明さん。あちこちでレイレイを描いているのを見かけたけど、商業で何か描いているという話をあんまり聞いたことがなかったので、書店で久しぶりに見かけた見覚えのあるタッチの本を思わず手に取ってしまった。


ヴォイニッチホテル 1 (ヤングチャンピオン烈コミックス)


 orz

“南の島でゆっくり静養する時間のない人達に贈る、癒しの道満晴明ワールド!!”

 ↑この帯のキャッチ考えたやつ、マジ出てこいよ!!(笑) 
 癒しのって書いてあるから(ちょっと毒があるくらいの)ほのぼのした作品かと思ったら狙撃で脳味噌は吹っ飛ぶわ地雷で身体は吹っ飛ぶわ麻薬でラリって○○○○はするわ、全然癒されないよコレ! 面白いけどさ……(笑)。
 ホテルを舞台にした色々な人間模様を描いていて、一応主人公っぽい人物はいるけど登場しないシーンも多い。マグノリアとかフォー・ルームスとか、あんなイメージだろうか。やたらゾンビとか傷を持った人間が多く登場するのはやっぱり作者の趣味なのか。