やはり観光か


 遠国の動画作成者が市役所に電話して、いきなり当事者にインタビューというのは随分一足飛びだなと思ったけど、やはり市役所としては観光誘致のきっかけにしたかったということなんだな。
 このシリーズが、基本的にはクソゲーを紹介する動画であるにも関わらず、ニューメキシコの観光名所みたいなものを紹介する形式になっているのも、その意に応えてということなんだろう。実際、このゲームの紹介以外の部分も、作者の旅を追体験しているような感じがしてなかなか面白かった。クソゲー一つを追うために、なかなか数奇な旅だとは思うが。

観光ガイドブック(褒め言葉)


 注文したまま入荷待ちだった、ドラクエウォークの公式ファンブックがようやく届いた。なかなか興味深い本だった。Amazonのレビューか何かで「攻略情報が全然乗っていない」という批評が出ていた気がするが、個人的にはこれで良かったと思っている。
 攻略情報は所詮、攻略ホームページ等や動画配信等にはとてもスピードで叶わない。公式でしか出せない情報といえば、それはやはり、今回のファンブックでいうところの国勢調査のような情報であり、またこの観光ガイドブック的な作り方も、他のゲームにはないドラクエウォーク独自の魅力というのをアピールしていくにはちょうどいい形式だ。
 インタビューもなかなか興味深い中身が多かった。「人と人との繋がりが緩やかに感じられるのがちょうどいい」と堀井氏が言っていたのは同意できる。その意味では、今進行中のイベントのように、助っ人設定が強制的にNPCになってしまうのはあまり好きではない。他のプレイヤーとの繋がりが薄くなってしまうからだ。
 他にも興味深い情報はいろいろ掲載されていたので、機会があればまた触れたいと思うけれども、読んでいてたまたま目に入ったなかで興味深かった情報の一つは、一番タップされていた回復スポットが神田の回復スポットだったということだ。これは恐らく、秋葉原に来ている人がタップしているスポットなんじゃないかと思う。
 その割に、クエストの目的地として設定されるポイントとしては、秋葉原近辺のポイントは一箇所も入っておらず、トップが神奈川県だというのは面白い。該当箇所の説明には「人が集まるポイントが目的地として設定されやすい」と説明が入っているが、本当に人が集まるポイントというだけなのであれば、回復スポットと重なっていないとおかしい。つまりクエストの目的地として設定されるという点に関しては、単に人が集まるというだけでなく、例えば「周りに他に目的地に設定できる場所がない」とか、あるいは逆に「ある程度歩けるフィールドが傍にある」とか、そういった事情が考慮されてくるのではなかろうか。
 また、この調査の中で「全てのプレイヤーに対し、これまで一回しかタップされていないレアな回復スポット」というのが紹介されているのだけれども、いずれも離島等ではないので、今後はそこを訪れようというプレイヤーが現れそうだ。