ついに著者が

Role&Roll Vol.117

Role&Roll Vol.117


 今回は結構笑える読みごたえあったなぁ(隔月のGFより2割も高いからそうでないと困るが……)。

さすが大御所

 ソードワールド2.0のリレーリプレイなんだけどいきなり冒頭からふいた。
 私が取り上げるということはもちろん著者は清松氏(笑)。

1.とりあえず“サーペント病”を治しておこう

病状1:数値感覚がおかしくなる

病状2:魔物の適正レベルを見失う

病状3:PC全能感にとらわれる


 (バブリーズの方を見ながら)アンタサーペントどころかはるか昔からその病気にかかりっぱなしじゃねーか!(笑)

 あと、シナリオの出来を引いたカードに責任転嫁するあたりとか、セージ技能取ってるPCがいないことを承知していながらプレイヤーが勝てないと断言してるオーガバーサーカーを意地でも登場させる辺りはいかにも清松氏らしいと思いました。まる。

艦これ

 「ミドルフェイズは自動的に進むからシナリオで作る必要はなし」とデザイナー自ら断言するっていうのはちょっと新鮮だった。つまりこれ、ルール読んだ時から思ってたけどミドルフェイズの展開とクライマックスの敵は全然無関係でいいってことだよね?


 あと、些細なことだけど、巻末の発売日一覧と記事内で「建造の書:弐」の発売予定日が違っている。今日書店に行ったらなかったんで、たぶん二十日が正しいんだろうな。

戦鎚傭兵団

 いつの間にか筆者が代わってるんだけど(笑)。本人が思うところあって別ペンネームを使ってるのか、それとも完全に別人なのかは知らないが、なんか、前の筆者に比べて文章の「毒」が薄れた気がする。


 貨幣の鋳造状況によって換金レートが変わるっていうネタで「ゲームや小説でそうした金銭事情を描写するには煩雑すぎる」と書かれていて、確かにゲームでやるとかなり面倒くさいんで採用しないのは正解だと思うけど、小説に関していえばこれ「狼と香辛料」で思いっきりそのものズバリが使われてたよね? マイナーな作品ならともかく……流行の情報とかチェックしないんだろうか。物語後半のネタなら途中で読むのやめたとかの事情もわかるけど、かなり冒頭に出てきたネタだったはずだからなぁ。

すぴたのこぴたの、というかログホラ

 今回一番気になったのはこの記事だったりする。
 いや、笑い話として書かれてるけど、サンプルキャラクターを使ってサンプルシナリオやって、難易度ノーマルで全滅するバランスって結構厳しいと思うんだけど。まぁ、難易度についてはノーマルより上がないんで*1しょうがないかもしれないが……。GMの温情で泣きのリベンジ入れてそれも全滅って、相当じゃないかこれ?


 なんか、ツイッターでも「昨今のヌルいゲームとは違う」みたいなコメントしてる人を見かけたけど、バランスがぬるい厳しいっていうより、ブレイクスルーらしきルールを追加ルール(?)に持っていってしまい、基本ルールには因果力くらいしか残ってないせいで、バランス取りに失敗した時のフォローとしてほとんど機能してないのが問題のような気がする。実プレイ分が足りてないんで誤解だったら申し訳ないけど、ルールをざっと見た印象だと、元ネタになってる*2アリアンロッドからプロテクションとかレイズ、インタラプトみたいな救済系のスキルを全部引っこ抜いたようなバランスに見えるんだよね。
 あと、個人的には「システム的には緩いバランスだけど世界観的に生死は絶対に覆らない」ゲームより「システム的なバランスはシビアだけどMMORPGだからどんなに無茶やっても設定上絶対に死なない」ゲームの方がよっぽどぬるいと思うのは私だけか?

クロス・ザ・ライン

 発売されることはタイトルだけ知っていたNOVAのサプリ。本誌でようやく内容がわかった。

 ニューロエイジに存在する10以上のメガプレックスを紹介。
 (中略)
 車両によるチェイス、コンピュータのハッキングなど、長時間の行動の成否を判定する“FS判定”ルールも掲載される。


 よっしゃ! FS判定を最初見た時から「これってハッキングとかチェイスルール向きだよね」って思ってた。もっというと、FS判定自体すごくNOVA向きだと思ってた。判定に使ったカードを場に残すことで、累積した達成値をずっと表示しておけるのはダイスにはない長所だし。そもそも、たぶんFS判定の原型である(と、勝手に私が思っている)TORGの「ドラマチックな行動解決」ルール自体、カードを使うルールだったから。
 これ、高難度の情報収集とか社会戦にも導入できそう。っていうか、このルールは基本ルールに入れるべきだったのでは……なんとなく、カゼ・ニューロ辺りの特技が大改訂されそうな気がするぞ。
 あとは、発売予定日である6月30日にちゃんと発売されるのかどうかだけが問題だ……(笑)。

*1:難易度設定は何故かイージー/ノーマル/ハードではなくベリーイージー/イージー/ノーマルという設定。

*2:ログホラの元ネタは原作者がプレイしていたアリアンロッドのオンラインセッション。