これは挑戦的だ



 動画で言われていたので事前に分かってはいたのだけれど、「本物の」ドラキュラ伯爵が出てきたのは驚いた。その他カーミラ、ジルドレ、メリュジーヌ、サンジェルマン、ティターニア……FGOに出てきそうな面子が何人もいて笑ってしまった。ただしこちらは英霊ではなく「本人」だ。その割には能力値は常識の範囲に収まっていたが……。確かに今までのNOVAのカラーとは微妙に違うので、このサプリメントの採用はルーラーの好みに拠るところが大きそうだ。
 ちなみに、ウツロはやはりニューロ(世界)のマイナスナンバー。ミギウデは(何故思いつかなかったのかというくらいだが)クグツ(吊られた男)のマイナスナンバーだった。

 特にウツロについてはサンプルシナリオも含め、壮大な一発ネタ用のスタイルという感じ。基本的に大きな格差の存在しないNOVAのスタイルにあって、設定的にもデータ的にも意図的に格上に作られている。先日書いた同時スタイル習得不可どころか、キャンペーン外シナリオへの持ち込みが禁じられるレベルである。まぁ、企業間抗争のシナリオをやろうとしてるのに「俺はゼウス(本物)です」とか言われてもルーラーも困るだろうけれど。
 トーキョーNOVAという世界観の懐の広さ、ここまでできるんだ、というのを表すためのスタイル。汎用性はないので、ウツロはウツロ向きのシナリオで好き放題やろう。

 次にミギウデ。クロマクのライトハンドをスタイルにしたら、という発想で作られたそうだが、データ的には神業を見ればイメージがつく。カブト、カタナ、カブトワリ、イヌ、ニューロのコンパチなのだ。本職には及ばないが、それぞれある程度こなせる。つまりリーダーの要請に従って、求める役割を果たすイメージだろうか。先日書いたプレイング上の注意については、ルール的な制限はないが、文章として注意事項は当然書かれていた。
 こちらは敢えて言えばウツロとは逆で、少人数のキャストで何とかセッションを回さないといけなくなった時に選択できる、汎用性の高いスタイルという感じ。プレイヤー人数以外、不得手とするシナリオタイプは見当たらない。

 また、既存ルーラーにとって嬉しかったのはバサラとマヤカシ、アヤカシへのルール追加ではなかろうか。動画でも予告されていたアヤカシの「一族」への補足的ルールと設定の追加。
 そしてバサラとマヤカシの「象徴」のルール。特に後者については、かつてバサラの「元力使い」が、それぞれ称号で呼ばれていたこと。そして初版まで遡れば、バサラとマヤカシだけは特殊技能の発動に「印を結ぶ」行動が必要だったことなどを、懐かしく思い出したプレイヤーも中にはいるのではないだろうか。「象徴」を使うと自動的にバサラやマヤカシがペルソナに変更されるところなども、昔はバサラやマヤカシをペルソナにするのが非推奨(ペテン師と呼ばれるから)だったことを想起する。

 そこまで考えてふと思い出したことが一つある。在りし日、トーキョーNOVAのパーソナリティーズに掲載されていた「占いじじい」というNPCは、「本物」の魔術師マーリン本人だと噂されていた。しかし今回、ヴラド・ツェペシュサンジェルマン伯爵が登場しているのに、マーリンの名前は出てこなかった。
 一体、彼はどこに消えたのだろうか……?