一発殴るべき


 勇儀は神子を一発殴っておいた方がいい(笑)。

何故やらなかったかというと


 昨日の動画と同じ作者による、ブラックオニキスのプレイ動画。自分自身の思い出としては前に書いたとおり、友達の家で遊んでいてクラーケンに殺された記憶があるのだが、自分で買って遊んでみようという気にはならなかった。ウィザードリィと同じ3DダンジョンRPGでありながら、私の食指が動かなかった理由は一つ。ウィザードリィでいう「デュマピック」の呪文がなかった(マップを確認する術がなかった)からである。
 そもそも、方向音痴なのに3DダンジョンRPGが好きだったのがおかしいという話なのだが(笑)、アイテムであれ魔法であれ、システム上マップを確認することのできないゲームでは非常に苦労させられた記憶が残っている。

 しかし、こうして動画で見てみると、クラーケンに殺されるのは別に珍しいことでもなんでもなく、プレイヤーの大部分が経験することなのだということがよくわかった。そもそも本来行くべきダンジョンの入り口にすら辿りついてなかったんだなぁ……。

今回は褒めないよ


 前回、基本ルールブックが発売された時には一生懸命良いところ探しをしたけれど……今回は褒めないよ。


(以下、添付シナリオのネタバレ及び辛口の感想なので折り畳み)














 まず、魔神戦争、邪神戦争編がプレイできるサプリメントと銘打っているが……数ヶ月前に出た続編を無視して、わざわざ25年も前に完結した小説に準拠する設定でサプリメントを出す意義がまったくわからない。魔神戦争編なんてオンラインゲームとすら関係がない。また、仮にそのことを脇に置いておいたとしても、サプリメントとしての評価はできない。

 魔神戦争編については、「最も深き迷宮の支道」とかいう訳のわからないものが出てくる。しかも深さ20層以上でNPCの傭兵まで使うランダムダンジョン。セッションに何時間掛かるんだよ……。それにこれ「最も深き迷宮」でいいじゃん? わざわざラストで「最も深き迷宮の入り口にたどり着いた。ここから先どうするかは君たち次第だ」とかいって放り出す意味ある?
 邪神戦争編は輪を掛けて酷くて、複数のシナリオが掲載されているのに「物語としての関連はなく、時代も異なる」独立したシナリオである。……せめて同一のPCを使った連続シナリオにする場合のサジェスチョンくらいは載せなさいよ……。そして、相変わらず交渉スキルについてのコラムがある……。デザイナーは何か交渉にトラウマでもあるのか……?(笑)

 さらに、小説の登場人物をシナリオに登場させることを推奨していたりする。いやー、まさか21世紀になって20年も経つのに観戦モード推奨するTRPGがまだ現存するとは思わなかった。PCの当事者性が失われるだけだから絶対辞めた方がいい。マジで。
 交渉スキルを悪用されるかもしれないという想定でコラムを書いてるのに、パーンやディードリットを登場させたら「後はパーンたちに任せようぜ」と言い出すプレイヤーが現れるという想定はしないというのは見通しが甘い。
 もちろん、普通のプレイヤーならそんなことは言わないだろう。しかしこのゲームは、デザイナー自ら「めんどくさいから屋敷を燃やそう」と言い出すゲームだからな……。