色も結構違う


 MSXが2でも結構スクロールに苦戦してるのがよくわかるな……。逆にMSXがめっちゃ健闘してるように見える。

専務の美城だ

game.watch.impress.co.jp


 「URAファイナルズは解体する」とか言い出しそうな雰囲気のキャラだな……。

2077の話、総評(2)


 では昨日の感想と裏腹に、TRPGゲーマーとしての視点を抜きにして、1プレイヤーとしてこのゲームを評価するとしたらどうなるかというと、残念の一言に尽きる。
 とにかくバグについてだけは、事情はどうあれ、一切擁護できない。それも、リリースノートを見ればわかるとおり、一つや二つどころかその10倍でも全く収まらないレベルである。延期でどれだけ非難を浴びようと、これだけはフィックスしてから発売するべきだった。このバグが、他にどれだけいい部分があったとしても、それを打ち消して余りある悪評を広めてしまった原因だ。この評価はもう覆らないだろう。
 バグに関してはこれまでも書いてきたが、パッチ1.2がリリースされたにも関わらず、プレイヤーが戻ってこない、情報が全然上がってこないのは、初動で躓いたからだとしか思えない。バグフィックスしか載っていないパッチのリリースノートを見たら誰だって、またナイトシティに戻ろうとは思わないだろう。

 また、私にとってこのゲームは、実質的にオープンワールドゲーム初体験ということになるが「オープンワールドゲームってこんな感じなの?」というのが素直な感想だ。細かいジョブ(クエスト)が沢山あるのは分かるが、その大半は敵を殲滅するものばかり。さらにここでサイバーパンクRPGの欠点を一つ挙げざるを得ないのだけど、ファンタジーRPGと違って「敵は全部人間」なので、敵の見た目や大きさはほとんど同じで変わり映えがせず、殲滅任務ばかりだと同じことを繰り返している感覚に陥る。
 実は2077には、メインストーリーで前面に出ているアラサカの企業紛争の他に、もう一つ裏で流れる「次の世界の覇権を巡る、人間とAIの暗闘」というテーマがあるらしい。参考リンクはこちら。


www.seinanities.com


 しかし、わずかに匂わされているだけのこのテーマについて知るためには、膨大な量のサイドジョブの中から関係するものを拾い出す必要がある。大半のサイドジョブは、ナイトシティの雰囲気を知るにはいいが、メインジョブにも裏のテーマにも絡んでこない。個人的な感覚としては、プレイ前に近いと想像していたフリーシナリオやマルチストーリーとは全く異なり、ぶつ切りのストーリーだけが大量に存在するように感じてしまう。

 実際、2077のストーリーはサイバーパンクとしては物凄く「定番」で、王道を行こうとしているのがよくわかる作りになっている。序盤での依頼主の裏切り、シナリオの核を成すロッカーボーイ、企業との暗闘。人工知能の存在も、ラストの舞台が宇宙なのも、サイバーパンクとしては「お約束」だ。結果的には、発売前に期待を込めて書いた要素も、シナリオ中ですべて網羅されていた。
 その辺りが凄く丁寧に作られているだけに「これってオープンワールドで本当によかったの」という気がしてしまう。例えば、大半のプレイヤーは市長のサイドジョブなんてやらなそうだ(そもそもメインジョブをクリアしている人が4人に1人しかいないが)。ということは、そこに隠されているテーマなんて全く気付かないままゲームを終えるだろう。バグのようなネガティブな要素は多くのプレイヤーが遭遇するのに、丁寧に作られた部分は触れられないまま終わる。それらはすべて「これがオープンワールドゲームだ」という点に起因している。
 あと、VはGTAの主人公のような明確な悪人ではないので、オープンワールドのように自由度の高いゲームだと受け身がちになる。依頼なしでは殺すことも奪うことも違和感のあるキャラだからだ。逆にいうと、多くのオープンワールドゲームで主人公が悪人に設定されているのがなぜなのか、2077をやってよく分かったという感じである。

 ただ、今の時代、オープンワールドゲームでなければここまで売れなかっただろうというのも分かる。ならばせめてバグだけはフィックスして出してほしかったという、最初の話に戻ってしまう。その辺り諸々ひっくるめて「残念」なゲームだ。

 羨ましき大作、王道にして残念。私にとって2077は、今のところそんな相反する評価のゲームである。