Xの疑問点


 個人的には、今のところ大きな疑問点が2点ある。

1.パリーする意味が薄い。

 ルールブックのテキストをそのまま読むと「メジャーアクションの対象はリアクションを取ることができる」つまり「対象でない者はリアクションを取ることができない」。他人への攻撃には、スタイル技能などこの記述に優越する記述で「他人への攻撃にリアクションを取ることができる」と書かれていない限り(そして書かれている技能はちゃんと存在する)リアクションを取ることができないと解釈できる。
 前版では明記はされていなかったものの、他人へのアクションに対して条件さえ合えばリアクションを取ることが可能なのは暗黙の了解だった(「RLが誰がリアクション可能かを判断する」と書かれており、それを前提にした特殊技能の記述が存在した)。ところが今作ではそれが不可能であり、なおかつドッジはアクションランクを消費しないのにパリーはアクションランクを消費する(つまり自分の手番を捨てる)ため、他人への攻撃もかばえない、自分の行動もできないではパリーをする意味がほとんどない。メリットがないわけではないのだがデメリットが大きすぎる。 

2.アイテムデータに設定されている「電制」の用途がわからない。

 前版ではニューロの特殊技能「ドミネート」があったため、個々のアイテムの電制には大きな意味があった。電制が低いと、たとえ所有者の制御値が高くても簡単にアイテムを乗っ取られ、ニューロに使われてしまったからだ。
 ところが今版ではドミネートは相手の制御値が目標値であり、その他のニューロのスタイル技能でもアイテムの電制を目標値にするものは見当たらない。スタイル技能に関係なく、監視カメラを乗っ取るときの目標値は電制とアイテムの説明には書かれているが、では監視カメラ以外のアイテムに設定されている電制の値を何のために使用するかについては個々に書かれておらず、今のところまだよくわからない。また、そもそもルールブックにはデジタルアクションという用語が出てくるものの、デジタルアクションの説明が見当たらない。前版あった「イントロン」の概念がなくなった(これは前版でフリップ・フロップ4レベル相当の「ニューワールド」が実装された時点で実質的には消滅していた)のはわかるが、前版では「イントロン中の行動がデジタルアクション」と定義されていたため、デジタルアクションだけが取り残されてしまったような感じである。


 この2点については公式の回答待ちといったところだろうか。